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ATP検査について

管理基準値の設定

管理基準値の設定

管理基準値(Control Limit)の設定

評価

合格・注意・不合格の管理基準値を適切に設定することは、ATPふき取り検査モニタリングを始めるにあたっての基本です。管理基準値は製造・加工している製品や検査表面の種類によって設定します。
設定では先ず、定期洗浄エリアと積極洗浄エリアの2種類に分けます。更に積極洗浄エリアは洗浄が容易エリアまたは衛生基準が高いエリアと洗浄が困難なエリアに分けて設定を行います。

定期洗浄エリア

1)
施設内の管理点を特定します。
2)
毎日の衛生管理で達成が必要なレベルまで表面を清掃/洗浄します。
3)
数日間かけて各ポイントで反復検査を5~10回実施します。
4)
合格基準: 5~10回の検査結果に基づいた各位置の平均RLUが合格基準値です。
5)
不合格基準: 合格基準を3倍します。
6)
注意基準: 合格と不合格のしきい値の間にある領域が注意ゾーンです。

積極洗浄エリア

1)
施設内の管理点を特定します。
2)
できる限り清浄度を上げるため、すべての表面を徹底的に清掃/洗浄します(2回以上)。
この清掃/洗浄には生産ライン全体の分解を含める場合もあります。
3)
各ポイントでATP検査を実施します。数日間かけて各位置で反復検査を5~10回実施します。
4)
合格基準: 5~10回の検査結果に基づいた各位置の平均RLUが合格基準値です。
5)
不合格基準: 清掃/洗浄が容易または衛生基準が高いエリアでは合格基準値の2倍、
清掃/清掃が困難なエリアでは3倍します。
6)
合格と不合格のしきい値の間にある領域が注意ゾーンです。

管理基準値の設定例

検査 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 平均RLU 合格 注意 不合格
定期洗浄 10 15 8 19 10 13 17 14 15 11 13.2 13 14-35 36
積極洗浄
(洗浄が容易)
4 3 0 2 1 1 3 4 2 1 2.1 2 3 4
積極洗浄
(洗浄が困難)
6 3 8 4 7 5 8 4 5 4 5.4 5 6-14 15

仕様表は横にスクロールしてご覧ください。

注:
表面が異なれば危険性も変わるため、異なる管理基準値が必要になる場合があります。例えば、多孔質のプラスチックやゴム表面は、ステンレス表面よりも洗浄が困難であるため、ATP検査の結果が高くなります。このような場合は、
1)洗浄が困難なエリアに対して高めの管理基準を設定するか
2)洗浄が困難なエリアでもその他の管理基準と同じになるように洗浄を強化する
のいずれかの選択をします。

一般的な管理基準値(Control Limit)

評価

独自の管理基準値を設定することを選択しない場合は検査する表面の種類により、以下の管理基準値を目安として下さい。この基準値はSystem Sure Plusで使用できる共通のレベルであり、従来の培養方法とATP量の相関研究に基づくものです。但し、以下の基準はあくまで一般値であるため、施設の基準に適合しない場合は、「定期洗浄エリア」または「積極洗浄エリア」の項目に従い独自の管理基準を設定してください。

清掃/洗浄が容易な表面

SystemSURE Plusの
一般的なCL値
清掃が容易な表面
合格 注意 不合格
RLU < 10 11 - 19 > 20

清掃/洗浄が困難な表面

SystemSURE Plusの
一般的なCL値
清掃が困難な表面
合格 注意 不合格
RLU < 10 11 - 19 > 30

加工製品別管理基準値(Control Limit)

評価

以下の管理基準値は、食品・飲料産業に見られる代表的なもので、ステンレス鋼製の表面を前提としています。その他の表面は、洗浄がより困難であるため、管理基準値のレベルはさらに高く設定することが必要です。

清掃/洗浄が困難な表面

生産環境 合格 注意 不合格
乳製品
(牛乳、乳脂製品)
< 15 16 – 29 > 30
果汁製品 < 15 16 – 29 > 30
水のボトル詰め < 15 16 – 29 > 30
醸造工場および設備 < 15 16 – 29 > 30
CIP定置洗浄システム < 5 6 – 9 > 10

代表的な製品加工設備の表面

生産環境 合格 注意 不合格
生肉
食肉処理場
食肉解体場
< 100
< 50
101- 199
51 – 99
> 200
> 100
調理肉製品
(肉及び肉が含まれる
すべての製品)
危険性低
危険性高
< 50
< 25
51 – 99
26 – 49
> 100
> 50
魚製品 < 30 31 – 59 > 60
甲殻類 < 100 101 – 199 > 200
チーズ加工 < 25 26 – 49 > 50
一般的な食品加工機
危険性低
危険性高
< 30
< 10
31 – 49
11 – 29
> 50
> 30
野菜加工
危険性低
危険性高
< 50
< 10
51 – 74
11 – 29
> 75
> 30
焼き製品
危険性低
危険性高
< 30
< 10
31 – 49
11 – 29
> 50
> 30
生産フロア設計図
プログラム番号 位置 グループ 下限 上限
0 校正コントロールポイント 校正コントロールポイント 10 30
1 ラインA 集積所 10 30
2 ラインA ホッパー 10 30
3 ラインA エレベータベルト 10 30
4 ラインA 不良ビン 10 30
5 ラインA 下部ベルト 10 30
6 ラインA 上部ベルト 10 30
7 ラインA 上りコンベヤ 10 30
8 ラインA ブレード 10 30
9 ラインA ウォータシュート 10 30
10 ラインA 攪拌器 10 30
11 ラインB 集積所 10 30
12 ラインB ホッパー 10 30
13 ラインB 上りベルト 10 30
14 ラインB スライサ 10 30
15 ラインB 不良品シュート 10 30
16 ラインB 検査テーブル 10 30
17 ラインB カットテーブルA 10 30
18 ラインB カットテーブルB 10 30
19 ラインB 上りコンベヤ 10 30
20 ラインB ウォータシュート 10 30
21 ラインB 攪拌器 10 30
22 ラインC 仕上げコンベヤ 10 30
23 ラインC カットテーブルC 10 30
24 ラインC カットテーブルD 10 30
25 ラインC エンドコンベヤ 10 30
26 木箱1 木箱 10 30
27 木箱2 木箱 10 30
28 ビンカート1 ビンカート 10 30
29 ビンカート2 ビンカート 10 30
30 ビンカート3 ビンカート 10 30
31 ビンカート4 ビンカート 10 30
32 手洗い場 オン/オフ機構 10 30
33 手洗い場 洗面台 10 30
34 配水管1 配水管 150 250
35 配水管2 配水管 150 250
36 配水管3 配水管 150 250
37 配水管4 配水管 150 250

仕様表は横にスクロールしてご覧ください。

ATP検査について

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    検査を実施する前に、製品の残渣による汚染または微生物の増殖の危険性がある施設内のポイントを特定する必要があります。
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  • 管理基準値の設定

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