浮遊菌の測定には、エアーサンプリングと培養法が、これまで長年にわたり利用されています。しかしながら、培養と分析には通常数日間を要し、その間汚染された製品が製造されている可能性があります。
製造プロセスが監視され、制御されていることの確認を求められる現在において、汚染発生をリアルタイムに検出し、製品への影響の可能性を最小限に止めるべく、直ちに対策をとることが最大のテーマとなっています。
TSI社 リアルタイム浮遊生菌数測定機 BioTrak9510-BDは汚染発生をリアルタイムに検出し、さらなる製造環境の安全性向上に貢献することができます。
浮遊生菌粒子の判別は容易ではありません。
通常捕集される浮遊粒子には、非生菌、生菌、非生物粒子、花粉や紙などの非生菌蛍光粒子、VBNC(生きているが培養できない)微生物などが含まれます。パーティクルカウンタとTSI社独自の生菌判別アルゴリズムによる詳細な特性評価技術により、今日のマーケットで最も優れた生菌判別を提供します。
BioTrak9510-BDの核心はレーザー誘起蛍光法(LIF)です。
微生物粒子に紫外線レーザー光が照射された時、レーザー光が励光となり、粒子が蛍光(違う波長の光)を放ちます。NADHやフラビン(リポフラビン)、トリプトファンなどの生存する細胞の様々な細胞代謝産物は、レーザー誘起蛍光法(LIF)における基本的な指標です。
BioTrak9510-BDでは、蛍光検出チャンネルは、2チャンネル使用することでより高度な生菌判別を達成しています。図1に例示するように、単一チャンネルの蛍光検出の場合、花粉と微生物を区別することは不可能ですが、図2で例示されるように、2つ目の蛍光チャンネルを追加することで、これらの違いが明らかになります。
型式 | 9510-BD |
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最小可測粒径 | 0.5μm |
粒径チャンネル数 | 6 |
粒径区分 | 0.5, 0.7, 1.0, 3.0, 5.0, 10μm |
試料吸引量 | 28.3L/min (1.0cf) |
最大可測粒子濃度* | 820,000個/28.3L |
偽計数 | 5分あたり1個以下 (JIS B9921対応) |
光源 | 半導体レーザ |
サンプリング時間 | 1秒~99時間 |
サンプリング回数 | 1回~9,999回 または 連続測定 |
データ保存 | 10,000回分 |
言語 | 日本語、英語、中国語、仏語、独語、伊語、西語 |
通信インターフェース | Ethernet, Modbus TCP, USB |
最大サンプリングチューブ長 | 3m |
画面 | VGA 5.7インチ カラータッチディスプレイ |
印刷 | 感熱プリンタ内蔵 |
寸法(W x D x H)mm | 267 x 297 x 483 |
重量 | 16.8kg |
電源 | 100~240 VAC |
使用環境 | 温度 5~30℃, 湿度 20~85%(結露なきこと) |
本体材質 | ステンレス |
標準付属品 | 電源アダプタ/ケーブル、サンプリングプローブ、サンプリングチューブ、 パージフィルタ、PC接続用USBケーブル、アラーム用付属品、 フィルタホルダー、ゼラチンフィルタ、洗浄用スワブ、 タッチペン、データダウンロードソフト(TrakProLiteSecure ※WEB DL)、 取扱説明書(WEB DL)、校正証明書、検査成績書、トレーサビリティ(WEB DL) |
オプション | 電子フィルタスキャンプローブ、フィルタスキャンプローブ、風速計、 温湿度計、等速吸引プローブ、サンプリングチューブ、 専用キャリングケース、プリンタ用紙、フィルタホルダー、 菌捕集フィルタ、ゼラチンフィルタ、 洗浄用スワブ、モニタリングソフト(FMS5) |